日本ベトナム友好協会大阪府連合会

2.ベトナム人はいつも生春巻きとフォーを食べているか?

大阪府連でハンさんの多種多様な料理を食べたことのある人は、こんなことはとっくにご存じですね。

日本人が毎日寿司と刺身、てんぷらばかり食べているのではないように、ベトナム人にとって、生春巻きとフォーは必ずしも代表的な料理ではありません。

生春巻きは南部の料理ですので、私は2年間留学していたハノイで、一度も食べたことがありません。ハノイ市民にとって、春巻きというのは今でも揚げ春巻き(北部ではネムザン、南部でチャーゾー)のことです。南部に旅行したときも、生春巻きをそれほどよく目にしたわけではありません。あれは外国人に受けて、外国でポピュラーになったものだと思います。

2007vn_pho_ga.jpgフォーはベトナム国内でも、生春巻きよりはずっとポピュラーです。しかし、もともと北部のものなので(北部を貧しいと馬鹿にしているサイゴン人も、「フォー・ハノイ」が好きです)、日本など海外のベトナム料理屋で売っている南部風の薄甘いダシのフォーは、私のような「ハノイ派」にとってはニセ物です。というのは脱線ですが、北部でもフォー以上にブン(生ビーフン)の用途が広いし、ミエン(春雨)やミー(中華ソバ)もよく食べます。

中部にはフエ料理で有名な太いブン、ウドン風のミークアンがあるし、南部にはフーティウがあります。ベトナム人がみんな朝食にフォーを食べているようなガイドブックはうそっぱちもいいところです(もちろん麺以外の朝食も豊富)。

そしてそして、屋台などでこういう朝食を楽しむのは都市住民だけです。人口の70%を占める農民は、自宅でご飯を食べます。男性の心理をあらわしたことわざで「毎日ご飯ばかり食べているとたまにはフォーが食べたくなる(毎日奥さんとエッチしていると、たまには外の女性と遊びたくなる)」というのがあるように、フォーはたまに食べるものなのです。

実際はこんなに多彩で豊富なベトナムの味なのに、日本中どこへ行っても、ベトナム料理といえば生春巻きとフォーしか知らない、という人が圧倒的に多いように思います。ここには、ワンパターンでみんな同じことしか言わない(しない)、という日本人の悪いクセが現れているように思います。

もう一声つけ加えれば、「ベトナムビールといえばバーバーバー(333)」というのをいい加減に卒業しませんか。ハノイのHALIDAとかフエのHUDAとか、ドイモイ開始後はほかにおいしいビールがたくさんできたので、ベトナムではバーバーバーは、とっくに人気ビールの座をすべりおちているのです。